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2026/02/27 13:52

薬膳を学ぶとき、難しい理論から入る必要はありません。
まず大切なのは「味」「季節」「感情」という3つの視点。

今回は五行の「木」にあたる「肝(肝臓・胆嚢)」を整える食事についてお話します。

■酸味は、肝を助ける味

東洋医学では、酸味は「肝」を補うと考えられています。

梅干し、酢の物、レモン、すだち、かぼす。
春先に少し酸っぱいものが欲しくなるのは、体からのサインかもしれません。

ただし、体に良いからといって摂りすぎは禁物。
「過ぎたるは及ばざるが如し」。
薬膳はいつも“ちょうどよさ”を大切にします。


■春の野草は、肝のごちそう

肝は「春」を司る臓器。

うど、菜の花、ふきのとう、新玉ねぎ。
少し苦味のある春の野菜は、冬のあいだに滞ったものをゆるやかに流してくれます。

天ぷらにして、少量の塩でいただく。
そんな食べ方も、春らしい養生です。

苦味を「おいしい」と感じられるとき、
肝は比較的元気な状態ともいわれています。


■“以臓補臓”という考え方

東洋医学には「以臓補臓」、「同物同治」という言葉があります。
弱っている部分と同じ部位を食べる、という知恵です。

レバーはまさにその代表。
鉄やミネラルが豊富で、肝を養う食材のひとつです。

また、アサリやシジミ、ハマグリなどの貝類も肝を助ける食材。
春ならホタルイカや初鰹もおすすめです。


■油は悪者?

胆石や胆嚢の不調があると、「油を控えなさい」と言われることがあります。
けれど本当に問題なのは“油そのもの”ではなく、その質。

質の悪い植物油の過剰摂取は負担になりますが、
魚の油や良質な動物性脂質は、体にとって大切なエネルギー源です。

避けるのではなく、選ぶ。
これも薬膳の考え方です。


■四季をいただくことが、最高の薬膳

一年中同じ食材を食べるのではなく、
その季節に芽吹いたものをいただく。

春には春の苦味、
夏には夏の熱を冷ます食材。

日本の四季を感じながら食べることこそ、
五行を自然に整える近道なのかもしれません。

難しい理論よりも、
「今、何がおいしいか」。

その感覚を大切にすることが、
いちばんやさしい薬膳です。

ここがいい屋。